コンテンツへスキップ

伝統的な婚礼のときのタブー

おめでたい結婚という行事には、いくつか伝統的にタブーとされていることがあります。
一昔前には、ご祝儀として包む金額には偶数(2万円、4万円)といった数字は「割り切れる」ことで縁起が悪く、奇数の枚数で渡すようにするのが礼儀とされてきました。
現在においてはそのような金額的なタブーはなくなってきているようですが、このように些細な部分でほんの少しの気遣いがかけていたために、お祝いを伝える相手に対して全く逆の気持ちが伝わってしまうことがあります。
もちろん受け取る人の状況によってはそのようなタブーは全く気にしないということもあるでしょうが、それでも一般的にタブーとされてきたことは何なのかを知っておき、その上でお祝いの気持ちの伝え方を考えていくようにしましょう。

まず、気にしたい項目としては結婚のお祝いのときに送るプレゼントの内容です。
一般的なお祝いの品物として避けておきたいものの種類を挙げると、日本茶(緑茶)、くし、ハンカチがあります。
緑茶は日本においてはお葬式のときの香典返しによく使われる品物です。そのため結婚やその他のお祝いに贈るのは縁起が悪いものとされています。最近の香典返しの定番はカタログギフトになりつつあるので、そこまで気にしないでもいいのかもしれません。

ちなみに日本茶、くし、ハンカチなどと同じような意味として、お祝いごとに贈る花に「菊」を使っていはいけません。
くしとハンカチはそれぞれ言葉の語呂合わせとして、「苦死(くし)」や「手巾(てぎれ)」となるものなので、こちらも縁起がよくないと昔から祝の席では避けられてきました。
結婚のお祝いという場合に特に避けるべきと言われてきたものとしては、包丁があります。
これは「手切れ」を連想してしまうからであり、同様に「壊れる」「割れる」「切れる」ことに関連が深い品物はできるだけ遠慮をした方がよいかもしれません。

贈り物以外にも、例えば式の中で担当をする挨拶の内容として、縁起が悪いことや破局をイメージするようなことは言わないようにしなくてはいけません。
全体的な内容だけでなく、使う言い回しとしても不吉な印象の単語は別の言い方にします。
縁起がよくないのでお祝いの席では使わない方がよいとされる言葉のことを「忌み言葉」といいますが、代表的なものとして「別れる」「終わる」「去る」「離れる」「出る」「戻る」「敗れる」「倒れる」といったものがあります。
もちろん「死ぬ」「苦しむ」「殺す」といった直接的な刺激の強い言葉や、「やばい」「ぶっちゃけ」「うざい」といったようなあらたまった式にそぐわないような言葉使いもNGです。