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弔辞のマナー

弔辞を読む

弔辞とは喪主に頼まれて、故人の思い出、人柄が分かる短いエピソードなどを取り混ぜて遺影の前で、故人に捧げる文を読み上げるというものです。
故人に捧げるとともに、聞いている遺族や参列者にも分かりやすく伝えることができるように意識します。

多くの場合は喪主や遺族からの依頼で行いますが、自分から申し出ても問題はありません。
しかし時間の都合などもあり、喪主の了解が得られなければそれに従いましょう。

弔辞の内容とは

弔辞の文章を構成するためにはいくつかのポイントがあります。
まず故人への死を慎み、惜しむ言葉でスタートするようにし、次に遺族や参列者に分かりやすいように、簡単に故人と自分の関係を簡単に説明しましょう。
その次に故人の人柄、思い出などが分かるエピソードなどを盛り込みながらや、関係によっては功績なども盛り込むようにします。

そして故人から得た素晴らしいことや、残っている自分たちの今後の決意も入れていきながら、最後は遺族への思い、慰めなどの言葉で終わるようにしましょう。
弔辞を読み上げた後は遺族に渡すため、毛筆書き(毛筆ペンでもOK)で弔辞用の巻き紙に清書しておきます。

親類や友人の場合は、縁起の悪い言葉など避けるべきところをしっかり抑えておけばあまり堅苦しいものでなくても大丈夫ですが、大体長さは3~7分と言われているので、長くならないように注意が必要です。
文章は構成を整え、故人に思いを馳せて作るようにしましょう。

読みあげるときの流れ

名前を呼ばれたら、遺族や参列者に対して一礼し、祭壇に向かって立ちそこでも一礼します。
その次に弔辞用の包みから弔辞が書かれた巻紙を取り出し弔辞を読みますが、遺族や参列者にも聞きやすいように、歯切れよくゆっくりと話すように意識しましょう。
読み終わったら弔辞を包み直し、それを祭壇に供えて遺影に一礼し、遺族、参列者にも一礼して戻るようにします。

弔辞の包み方のポイント

弔辞の包み方は、弔辞文の書かれた巻紙を外側の紙の中央に置きます。
置くときには弔辞文の上の部分をきちんと上にして置き、左右を折り込みますが、このとき右を先に折り込み左前になるようにして、最後に上下を均一に折りましょう。
最後に表に弔辞と書きますが、弔辞用の用紙を使用すれば分かりやすくなっています。

弔辞を読むときに知っておくべき注意点

弔辞の内容はあまり固くなる必要はありませんが、まるっきりの口語では軽すぎますが、故人に話し掛けるような部分は逆に口語でも構いません。
そして言葉使いとして、「重ね重ね」「たびたび」「ますます」などの重ね言葉は、不幸が重なるという意味から避けます。

また葬儀の宗教によって使わない方が良い言葉もありますが、例えば仏教ではよく使う「成仏」「冥福」などは、神道やキリスト教では使いません。
他にも結果として故人を褒めるようなエピソードであっても、故人や遺族を傷付ける内容は絶対に避けることも大切です。
また故人が若い人の場合や子どもの場合は、特にいろいろな面で遺族の悲しみはとても深く、徹底した配慮が必要になります。